子犬(パピー)は、成犬の二倍の栄養成犬が必要だといわれています。離乳から1~2歳までは子犬の内臓や骨格など、体を作る上でとても大切な時期です。
子犬の時期に栄養価の高い良質のドッグフードを選び与えることで、後々の健康にも大きく関わっていますので、今回は子犬用のドッグフードの選び方について考えていきたいと思います。
まずは、子犬に必要な栄養から調べてみましょう。
子犬にとって大切な栄養素
タンパク質
タンパク質には「動物性タンパク質」と「植物性タンパク質」があり、ワンちゃんの体に必要なのは動物性タンパク質です。
子犬のライフステージには、体を作っていくために成犬よりも特に多くのタンパク質をとる必要があります。
脂肪
子犬の成長に脂肪は欠かせないもので、不足すると毛艶が悪くなったり皮膚病になったりしますが、とり過ぎると肥満になるので質の良い脂肪をバランス良く与えるようにしましょう。
炭水化物
子犬の成長に、特に炭水化物は必要ありませんが、腸内働きの活性化に役立ちます。
ビタミン
ビタミンには「ビタミンA、D、E」などの「脂溶性ビタミン」があり、皮膚や臓器などを丈夫にしたり免疫力を高めたり脈硬化を予防したりなど、様々な効果や効能があります。
また、「水溶性ビタミン」の「ビタミンB群」や「ビタミンC」があり、細胞の成長を助けたりコラーゲンを生成効果や効能があります。
ミネラル
「鉄分」や「カルシウム」などがあり、骨を作るなど必要な栄養素です。
その他の栄養素としては『水』があげられ、子犬の体の約2/3は水分でできていて、体温の調節などの大切な役割を担っています。
これらの栄養素を踏まえた上で、子犬に適したフードを見ていきましょう。
子犬に適したフード
子犬の体に消化しやすく吸収しやすいもの
子犬の病気や免疫力をアップしたりするものが備わっているもの
子犬の好みに合って食いつきが良いもの
穀物不使用(グレインフリー)で、添加物の入っていないものが好ましいもの
基本的にはドライのドッグフードを選びますが、次にこのフードの与え方を調べてみましょう。
子犬に対してのフードの与え方
生まれてすぐ~4週目
母乳のみで栄養摂取
4週目~6週目
離乳開始⇒母乳(犬用ミルク)+ふかしたフードを使用する。子犬用フードをふやかしてドロドロの状態にする。お皿から少量ずつ食べる練習をする。
6週目くらい~2か月
子犬用フードが食べられるようになってきたら、2か月くらいまではふやかします。1日3回に分けて与える。
2か月くらい~4か月
段々とふやかす時間を短縮することで、硬いフードに慣らすようにする。4か月くらいまでは1日3回に分けて与える。
4か月を経過したころ
食事回数は1日2回で完全にドライフードの状態で与えるようにする。
6か月~7か月くらい
成長の速度が緩やかになり、その分の栄養量が減り子犬自身の食べる量も減少します。フードに飽きたり不健康になったのではなく、子犬に必要な栄養量も減少しただけなので特に気にすることはありません。
この時期に食べなくなったからとフードを変える方がいますが、フードを必要以上に変えることは子犬の成長やしつけ面でも良くないことです。
次に子犬の食事のときに注意しなければならないことを見ていきましょう。
子犬の食事の注意点
新しいフードにはゆっくりと時間をかけて
子犬をブリーダーやペットショップから引き取る時に、 今まで与えられていたドッグフードを引き継いで与えるようにします。
家に来てから7~10日くらいかけて、段々と家に慣れてきたら、徐々に新しいドッグフードに切り替えていきますが、同じもので支障がないのであれば特に切り替える必要はありません。
新しいドッグフードに切り替えるときには、新しいものを一割くらい混ぜていき、1~2週間で全く新しいフードに切り替えるように調整していきます。
慣れるまでフードはふやかして与える
最初から硬いフードで食べさせようとしないで、子犬の成長や発達に合わせて変えていくようにしましょう。
子犬の食事を見守る
フードが上手に食べられず、のどに詰まらせてしまう危険性もあるので必ず食事のときには見守りましょう。
子犬に限らずワンちゃんに与えてはいけない食べ物を知る
「玉葱」「ネギ」「ニラ」 「チョコレート」「レーズン」「ぶどう」など、最悪の場合には食べると死に至るものもあるので、これらを食べさせたり落としておいたりしないように注意が必要です。
子犬のときに良質のドッグフードを選んであげることで、その後の健康や成長に多くのメリットがあります。
子犬が一歳になると「成犬」となり、ライフステージが変わるのでドッグフードも変わるので変えてあげるようにしましょう。